ベジタブルアイボリー(植物象牙)として知られるタグアは、南米太平洋沿岸の熱帯雨林で自生するヤシの木 アメリカゾウゲヤシの種子のことです。象牙に代わるエコ素材として近年注目を浴びています。
タグアは、熟すと自然に地面に落ちます。その自然に落ちた種子のみを収穫しています。生産プロセスの中で熱帯雨林に負荷をかけません。また、落ちたタグア収集の仕事は、地元の人達の貴重な収入源になっています。
タグアには、さらに多くの環境保護の側面があります。
タグアを加工する際に発生する削りカスは、家畜の飼料になりゴミをできる限り削減するよう配慮しています。
タグアは象牙と質感が似ていることから、象牙の代わりとなる素材です。
象牙の乱獲により、絶滅さえ危惧された象を守ることはもちろん、南米の森林を守ることに繋がるタグアは環境保護やアニマルウェルフェア(動物愛護)のシンボルともいえます。
自然に地面に落ちたタグア椰子の種子を拾い集め、最大2〜4か月間、じっくりと乾燥させます。乾燥したタグアは象牙のように非常に固くなります。自然乾燥でなく、人工的に乾燥させると割れやすくなってしまいます。
乾燥させたタグアの種子を特殊な機械を使って、一つずつ丁寧にカッティングします。カッティングの際に出る削りカスは、豚などの家畜の飼料になります。
染料と一緒に鍋でタグアを煮込み、色鮮やかに染色します。天然染料といくつかの化学染料を組み合わせて、染色しています。
染料は、環境認証を取得した環境に
配慮した染料を使用しています。
色付けられたタグアを1枚1枚、丁寧に編んでつなげていき、それぞれのデザインができあがります。
200年以上の間、タグアはサイコロ、ドミノ、チェスの駒や身近なところだと杖と傘の柄、パイプ、麻雀牌、縫い針ケースなどに使用されてきました。また1800年後半まで、タグアはファッション産業でボタンを作るために使用されていました。
80年近くの間、タグアは世界的に重要な素材であり、一大産業でした。
しかしプラスチックの台頭により、タグアの使用はほとんどなくなりました。ですが、昨今ファッション業界において、象牙に代わるエコ素材として、注目を浴びています。
コロンビアは歴史的に内戦の影響や政情不安定により、貧富の差が存在します。そういった背景から、雇用の選択肢が限られている女性にとって、手工芸品の生産の仕事は重要な収入源の一つです。
コロンビア出身のディレクター・クラウディア氏がイギリスに拠点を置くフェアトレード団体 Artisan Lifeを設立し、タグアアクセサリーをプロデュースしています。海外へ商品の販売を行うことで、現地コロンビアの生産者たちに安定した雇用と収入をもたらしています。多くのスタッフが政府支援の職業訓練プログラムから参加しており、首都ボコタにある工房で職の機会を得ています。経験を積んだスタッフは、制作するだけでなく、自らもデザインを手がけるなど、クリエイティブな仕事もこなしています。
現在Love&senseとArtisan Lifeとのパートナーシップは9年以上に渡り続いています。Artisan Lifeにとって、日本市場は初めてのことでディレクタークラウディアや現地の職人にとってもチャレンジだったそうです。日本向けの新商品を開発するプロセスなどを通じて緻密にコミュニケーションを取り合ってきました。一度だけの取引ではなく、持続的に取引を続けていくことでお互いに信頼関係を築いています。
Love&senseでは、日本市場で継続的に販売していくために、 二つのことにポイントを置いています。
一つは、徹底した品質管理です。自然素材を使用しているため、 時には不具合のタグアが混ざっていることがあります。 日本で再度、品質管理を行うことで、安心できる商品をお届けしています。
もう一つは、日本人の好みに合わせた商品開発です。現地での生産技術を把握した上で日本でのニーズを反映させて、デザインを加え、サイズや色を変更して使いやすくしたり、ファッショントレンドに沿うようにしています。
パートナー団体Artisan Lifeは、2007年7月から2010年まで世界フェアトレード組織(WFTO)のメンバーであり、2010年から2018年まで英国フェアトレードショップ&サプライヤー協会(BAFTS)のメンバーでした。
2019年から暫定メンバーシップを保有しています。
「実は……」とタグアでできていることを明かせば、初対面の人とも会話が弾むはず。どうせ身に付けるなら、地球環境にも生産者にも配慮したものがいい。でも心がワクワクしないものは欲しくない。そんな方にもきっと満足していただけます。
タグアシリーズは、下記の4つに配慮した商品です。
タグアの魅力。素材として環境に優しいことはもちろん、アクセサリーとして非常に使いやすいことも魅力の一つです。
大ぶりですが、アクリルや樹脂に比べ驚くほど軽く、つけているのを忘れてしまいそうな軽やかなつけ心地です
プラスチックや樹脂には出せない独特の柔らかいニュアンスや素材感が魅力の一つです。象牙に似た上品な高級感、存在感はタグア素材だからこそ出せる風合い。他の人と被らない珍しい素材です。 使い込めば使い込むほど風合いが出てきます。色模様がより際立つ天然素材ならではの経年変化をお楽しみいただけます。
多くのネックレスは長さ調節可能で、お洋服に合わせて楽しんでいただけます。
イヤリングパーツは、日本で付け替えを行っています。特許を取得したイヤリング金具はシリコンを使用しており、一日中付けていても落ちにくく、耳が痛くなりづらいです。
自然素材、手づくりだからこそ大きさ、素材感に1つずつ個性があります。全く同じものは1つとしてありません。 ぜひお手元に届いたタグアとの出会いを楽しんでいただければと思います。